「諌早湾干拓事業は中止を」と地元小長井町で宣伝
     
     「しんぶん赤旗」2005/3/23


 福岡高裁でも「諫早湾干拓工事中止」の決定をと活動している、「よみがえれ!有明海訴訟」を支援する長崎の会は二十日、諫早市小長井町で街頭宣伝を行いました。十六人で約六百枚のチラシを配り、宣伝カー二台が干拓事業見直しの風を吹かせました。
 ここは潮受け堤防北部排水門のすぐ外側。豊かな暮らしを支えた二枚貝タイラギ漁が十二年連続休漁でアサリも壊滅状態、もっとも漁業被害が大きい地域の一つです。
 支援する会の高村暎事務局長らが、「国の『公害等調整委員会』での審理は二十八日結審し、諫早湾干拓工事と有明海異変との関係がやがてはっきりします。『干拓に原因あり』の判定が出されることで、福岡高裁での『工事中止の仮処分』決定に大きく影響することになります」「チラシを読みいっしょに考えましょう」と訴えました。
 海岸堤防で作業していた漁民らが、「がんばってもらいたい」と声をかけてくれ、遠くの家から手を振る人の姿も見られました。
 「私は農業」という男性は、「小長井は漁業で栄えた町じゃった。こんなに難しくなるとは思わんじゃった。政治家がらみでこうなったが、結局(漁民にも、町にも)ようなかったな」と語りました。
 行動には、立命館・アジア太平洋大学(大分県別府市)の学生も応援に駆けつけ、「また来たい。有明海や環境問題の大切さがわかった」と感想をのべました。