諫干宣伝署名
「もっと自然を大事に」と次々に署名
              「しんぶん赤旗」2005/3/18

 諫早湾干拓事業の二度の「工事差し止め」決定を無視し、国が福岡高裁に抗告したことで、「よみがえれ!有明海訴訟」を支援する長崎の会は十六日、長崎市浜町・大丸前で、「福岡高裁でも『工事中止』決定を」と訴えるチラシを配り、「抗告審の公正な決定」を求める高裁あての要請署名に取り組みました。
 高裁への要請署名は初めて。「勝利をふたたび」との思いに満ちた十数人の訴えに、一時間余で二百二十四人分の署名が寄せられました。
 同会の高村暎事務局長らは、佐賀地裁が昨年八月に出した仮処分決定に続く、異議申し立て却下決定の内容にふれながら、「国の抗告理由は『漁業被害は存在しない』というとんでもないもの。漁民は年々激減する漁獲に苦しんでいます」と訴え、署名を呼びかけました。
 帰宅途中の高校生や主婦らが、「もっと自然を大事にしてほしい」「テレビで見ました、もっと漁民のことを考えて」といいながら署名。チラシを見て、黙って署名して立ち去るサラリーマンの姿もありました。
 海を描くのが好きという市内の女性は、「もう一度、諫早湾のシチメンソウの風景を描きたい。それにしてもムダな事業が多過ぎますね」と話していました。