近づく「新」諫早市議選
「サービス低下させない」…住民の声届ける三議席を

                 「しんぶん赤旗」2005/3/11

 長崎県の県央地区一市五町合併(三月一日)による、新「諫早市」の市会議員選挙(定数三十四)は四月三日告示・十日投開票で行われます。
 これまでの諫早市政は、二度の「工事差し止め」決定が下った諌早湾干拓事業や、疑惑がらみの大型ゴミ焼却場など、日本共産党以外のオール与党による「国と県のいいなり・先取り市政」と評されてきました。決まってもいない本明川ダムの導水管先行敷設や、在来線存続の声に背をむけた新幹線誘致、県内八市で一番高い国民健康保険税(料)も新市の重大問題です。
 今回の選挙は、こうした「市民に冷たく、大企業に手厚い市政」を周辺町にも押し付けるのか、それとも「市民の声が届く議会」「住民サービス低下や悪政拡大を許さない議会」に変えるのかが問われています。
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 市議会の新定数は三十四(八十減)。日本共産党(合併前五議席)は、議員歴二十八年のベテラン・木村和俊(前高来町議)女性と子ども、暮らしを守る市民の声を代弁する・西田京子(前諫早市議)、行動力あふれる青年の代表・中野太陽(前多良見町議)の三候補必勝で議案提案権獲得に全力をあげます。
 新市は、「対等合併」とはいえ旧諫早市への編入が実態。周辺町では、早くも健康診断が全面有料化され、数年後の保育料引き上げや公営住宅駐車場有料化が決まっています。また、国保税(料)や介護保険料など少なくない項目が、「新市で調整する」として先送りされており、新議会で決められることになっています。
 旧諫早市と旧高来町を比較した場合、年間一人当たりでみると国保税(料)で約二万円、介護保険料で約四千八百円もの格差があり、旧諫早市に合わせればそのまま負担増となって暮らしを直撃します。
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 「負担は軽く、サービスは高く」(諫早市長や高来町長ら)が合併のうたい文句、この約束を守らせる新しい市議会こそ求められています。
 先に開かれた日本共産党演説会で西田前諫早市議は、「当局提案に何でも賛成の議員では、『高すぎる国保税(料)引き下げ』『サービス低下は約束違反』と主張できない。住民の立場でズバリものがいえる日本共産党の三議席がどうしても必要」と訴えました。
 「任期八日間の選挙はムダ遣い」と、合併直前の町議選を住民とともに中止させた旧高来町の宇野康行さんは、「この機会にムダな公共事業を見直し、正してほしい」と、監視役としての共産党議員の活躍に期待を寄せています。
 目前に迫った市議選。同時に行われる市長選とも絡んで五十五人が立候補を予定。旧諫早市出身が二十四人、旧五町出身が三十一人(前職五十、元職二、新人三)の大激戦が予想されます。