大村陸上自衛隊が弓張岳山頂の佐世保市が管理する公園内で無許可で無線訓練を210日強行しました。午後1時ごろ、通常車両など立ち入りできない山頂付近の公園内に迷彩色施した通信用特殊車両が入り込んでいました。車両はアンテナを高く張り出し、2人の自衛隊員がなにやら待機している風でした。もう一人は車両付近に立っていました。観光スポットそのものなので誰もが異様な光景にいぶかしげな表情をしていました。

「何をしているのですか」と一人に聞くと「防災訓練だ」とこたえました。

市公園課に問い合わせすると、「駐車場に車を駐車させる。人員は2人。10日午前8時から15時まで『無線訓練を行う』という届出は電話で大村陸自からあっている」とのこと。しかし「当該箇所は許可なしには使用できない。明らかに無許可使用になる。事実確認して厳重に抗議する」とのことでした。

日本共産党山下千秋市議が佐世保市消防局に「今日、防災訓練行っているのか」と問い合わせやりましたが、「やっていない。それは自衛隊独自の訓練でしょう」とのことでした。対外的には防災訓練、内実は無線通信軍事訓練そのもの。観光スポットに法令も無視して軍事訓練を強行する現実は、国民保護法制具体化が新たな段階に入っていることを示しています。

陸上自衛隊が無許可で公園内で軍事訓練

「しんぶん赤旗」2005/2/12