2004年2月25日(水)「しんぶん赤旗」

米軍佐世保基地立入り調査

許可取り消しは不当

山下千秋市議が批判


 米海軍佐世保基地(長崎県佐世保市)が、同基地内の環境汚染疑惑でいったんは「立ち入り調査」を許可しながら、その後許可を取り消した問題で、「調査」を申請した同市の山下千秋市議(日本共産党)と橋本純子市議(市民クラブ)は二十四日、市役所内で記者会見し、「根拠のない不当な許可取り消し」として遺憾の意を表明。真相解明と「立ち入り調査」の実行を求めていくことを明らかにしました。

 山下市議は、一九九六年の日米合同委員会が合意した「立ち入り許可手続き」に基づいて申請し、一カ月後の十九日に日時を指定した「許可通知」を受け取った経過を説明しました。

 翌日の許可取り消し連絡について両市議は、「外務省すら正当な手続きと認めているもの。許可決定・通知後に、『環境問題』という一語で根拠も責任の所在も示さないまま、在日米軍司令の指示としてファクスされた一方的なもの」と厳しく批判。「日米取り決めそのものが問われる重大問題」とする、佐世保基地司令官あての公開質問状を発表しました。

 橋本市議は、「市民の暮らしに直結する環境問題すら立ち入りを認めない基地のあり方に怒りを感じる。思いやり予算の工事によって起こった疑惑であり、国も調査されたら困ることがあるのかと思う」と語りました。