「今の政治家、戦争の怖さを知らない」など批判続く

 有事法制に反対する長崎県連絡会と長崎市連絡会は、海上自衛隊艦船がクウェートに向け北海道の港を出航した二十日、長崎市の繁華街・大丸前で、「戦争反対の声を被爆地から」と、自衛隊のイラク派兵反対の街頭宣伝・署名に取り組みました。行動には、新日本婦人の会長崎支部の女性たちや長崎原水協など十三人が参加。日本共産党の中田晋介県議も共に訴えました。
 イラク戦争をめぐっては、大量破壊兵器も見つからず戦争そのものへの大義も口実もなくなっていますが、それでも続けられる自衛隊艦船や陸上自衛隊の派兵に、市民の間では新たな疑問や関心が広がっています。
 「イラク派兵をただちにやめ、自衛隊の撤退を」との訴えに、「なぜ戦争したのか分からなくなっているのに、やっぱり自衛隊が行くんですか」(五二歳の女性)の声が。メガネを取り出しながら「どうしても署名したいのですが」と申し出る市民の姿もありました。
 夫は被爆者、自ら引揚者として苦労を重ねてきたという武田松子さんは、「戦争経験者として(イラク派兵は)絶対反対。本人は仕事と思っても、テレビで見る家族の表情は複雑ですね。『行かないでと家族に言ってほしかった』という自衛隊員の声も聞きました」と話し、再び舞い戻って「今の政治家は戦争の怖さを知らない人が多い」と付け加えました。
大義なくても続くイラク派兵に疑問の声
 イラク派兵反対の宣伝と署名活動
「しんぶん赤旗」200/2/23