高橋哲哉氏が「つくられる日本人の心」テーマに講演。戦争と国、心をめぐり危機の進行を解明
 長崎県靖国法案阻止共闘会議(高教組、県教組、憲法会議、日本共産党、社会民主党など九団体が参加)は十一日、長崎市で「2.11『靖国』と『侵略』を考える市民の集い」を開きました。
 東京大学大学院総合文化研究科の高橋哲哉教授が、「つくられる日本人の心」と題して講演、労働者や市民ら約二百人が参加しました。
 高橋氏は、イラク派兵やそれにともなう犠牲を「やむをえないもの」として受け入れる心を国民に求め、自ら靖国初詣を強行した小泉内閣の危険な動きを詳細に解明。「重武装した自衛隊が占領軍の側から戦地に入っていくのは、戦後民主主義と根本的に違うもの」と、戦前に逆戻りさせようとする勢力のねらいを批判しました。
 その上で同氏は、「戦争は、軍隊とそれを動かす法律だけでなく、支持する国民の心がなければできない」とのべ、戦争を許さない国民世論こそ平和を守ると強調しました。
 参加者からは、「戦争のための心づくりのからくりが分かった」など、意見や質問が次々に出されました。
「靖国と侵略を考える市民の集い」に二百人
「しんぶん赤旗」2004/2/13