長崎総合科学大学(長崎市網場町)の長崎平和文化研究所は二十五日、同市の教育文化会館で平和文化講演会を開き、一橋大学大学院の渡辺治教授が、「『新しい戦争』の時代における日本と平和|グローバリズムとナショナリズムの現在|」と題して講演しました。
 同研究所が、世界と日本の現状を共に考えようと企画したものです。
 渡辺氏は、「イラク戦争はなぜ起き、なぜ泥沼化しているのか」「小泉政権はなぜ有事法制やイラク派兵にこだわるのか」「なぜ急ピッチの構造改革、保守二大政党体制なのか」など、この一年間が投げかけた諸問題を解明しました。
 同氏は、これらの動きの背景に、「グローバル化をめざす日本の大企業の、なりふりかまわぬ競争力回復と軍事大国化の策動がある」と指摘。「平和運動と、国民の雇用や福祉、教育を守る運動を統一したたたかいとして大きく」とのべ、労働組合運動の役割を強調しました。
 参加者からは、「グローバルな視点からの興味深い話だった」などの感想や、活発な意見・質問が出されました。
長崎総合科学大学の平和文化研究所が平和講演会
「『新しい戦争』の時代における日本と平和」テーマに
「しんぶん赤旗」2004/01/28