核兵器の残虐性を強く表現したい


 被爆六十周年を記念するアニメ映画「NAGASAKI・1945|アンゼラスの鐘|」の制作と上映を成功させ、核兵器廃絶の声を発信しようと十二日、聖フランシスコ病院エリザベトホール(長崎市石神町)で、同映画のシナリオ発表会が開かれました。
 映画は、秋月辰一郎医師の著書「長崎原爆記」などを素材に、原爆で生き残った青年医師の眼を通して被爆の実相を若者たちに伝えようというものです。被爆者や映画関係者、支援する会の人たちら約百人が参加し期待の声を寄せました。
 有原誠治監督(虫プロダクション)は、シナリオをもとに同映画への思いを語り、「人間の暮らしがある日突然に破壊された歴史は、いまのイラクやアフガニスタンに重なる」「みてくれる若者たちに配慮しつつ核兵器の残虐性を強く表現したい」とのべました。
 「百二十九人の同級生で生き残ったのは四人だけ」と、長崎大学医学部での被爆体験を語った医師の福井順さん(長崎市)は、「核兵器は保有するだけでも反対。すべて消し去らなければ」と話し、映画制作への支援と上映成功を呼びかけました。
 問合わせは、長崎事務局「長崎県映画センター」рO95・824・2974まで。

被爆60年のアニメ映画のシナリオ発表。被爆者ら期待の声とともに支援訴え

「しんぶん赤旗」2004/12/19