市民らが怒りの緊急抗議集会


 高度な情報収集能力をもつ海上自衛隊のイージス護衛艦「ちょうかい」が二十六日午後、長崎県佐世保を出航しました。
 自衛隊艦船数隻が周辺水域を囲み、甲板で乗組員が直立して見送ります。対岸には右翼街宣車が陣取り、出征兵士を送るときに歌われた音楽を大音量で流し「日の丸」が振られます。かつてない異様な光景のなか、「ちょうかい」はゆっくり動き出し、三十分たらずで港口に姿を消しました。
 原水爆禁止佐世保協議会と佐世保市平和委員会は、同市の前畑ふ頭で緊急抗議集会を開き、「自衛隊はイラクから撤退せよ」「憲法九条守れ」「ファルージャ攻撃やめよ」と、たび重なる自衛隊海外派兵に怒りの声をあげました。
 「雰囲気がこれまでと違う」と話すのは長崎から駆けつけた福田フジエさん。「きょうの雰囲気は、戦時中、戦地に向かう兵士を送るときとそっくり。違うのは派兵反対の声が響いていること」といいます。
 ながさき平和委員会の園田愛さんは、「『ちょうかい』が、米軍のファルージャ攻撃に加担するのかと思えば本当に腹が立ちます。この気持ちを一人でも多くの人に伝えなければ」と、平和大会からわずか四日目の暴挙に怒りを押さえきれない表情でした。
 佐世保からインド洋に出航した自衛隊艦船はのべ十五隻。「ちょうかい」は、大型補給艦「ましゅう」(舞鶴)、護衛艦「おおなみ」(横須賀)と合流し目的地へ向かう予定です。

ファルージャ攻撃のさなか、海上自衛隊のイージス艦「ちょうかい」がインド洋向け出航

「しんぶん赤旗」2004/11/28