2004年10月31日(日)「しんぶん赤旗」

被爆地長崎の声を世界に

国連軍縮週間最終日

2500人が平和行進


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「核兵器なくして」の願いを込め、行進する被爆者たち=30日、長崎市平和公園付近

 「被爆地長崎から世界に平和を訴えよう」と、国連軍縮週間最終日の三十日、長崎市松山町の平和公園周辺で「被爆59周年原爆犠牲者慰霊・世界平和祈念市民大行進」(実行委員会主催)が行われ、被爆者や市民、子どもたち約二千五百人が参加して核兵器廃絶と恒久平和を訴えました。

 行進出発地の平和公園には、「ゼッケンはどこでもらえますか」と自主的に参加する子ども連れの市民の姿も目立ち、浦上天主堂コースと国道コースに分かれてそれぞれ一・五キロを行進。爆心地公園の集会で十一時二分に黙とうしました。

 長崎原爆被災者協議会の被爆者たちも、手に手に「長崎を最後の被爆地に」「憲法九条を守ろう」などのミニプラカードをもって行進しました。

 毎年参加しているという被爆者の井手スノさん(84)夫妻は、「爆心地から数百メートルの所で家族十二人のうち十人を亡くした。みんな即死だった。入退院の連続で体もきついけど、あの日のことを思うとやっぱり歩きたい」と話しました。