「元の干潟に戻す努力こそ必要」「中止までがんばって」と激励の声相次ぐ

 国営・諫早湾干拓事業で工事差し止めの仮処分決定が出され、「司法判断を真摯にうけとめよ」の声が広がるなか、「よみがえれ!有明海訴訟」を支援する長崎の会は十五日、長崎市浜町・大丸前で、事業中止を訴える宣伝・署名活動に取り組みました。
 同会の高村暎事務局長らは、佐賀地裁が出した仮処分決定の内容を報告、「いま干拓工事は命令を受けストップしています。あと一歩、大きな世論で事業の中止を」と署名を呼びかけました。
 また、「漁民の希望を奪うな!」と、国の異議申し立てに抗議する亀井善之農水相へのハガキ要請行動への協力を訴えました。
 仮処分決定には市民の関心も高く、「テレビで見ました」などといって署名する仕事帰りのサラリーマンや主婦、高校生らが目立ち、「ほかの公共事業のためにもがんばってほしい」と、始まったら止まらないといわれる公共事業のあり方を批判する男性の姿もありました。
 市内に住む男性は、「人間が壊した自然、金も時間もかかるかもしれないが、本来の姿に近づける努力こそ必要です。がんばって運動を盛り上げてほしい」と話し、ハガキを買い求めていました。
 この日の行動には十三人が参加、一時間の行動で百九十六人分の署名が寄せられ、四十三人がハガキを求めました。
支援する長崎の会が「諫早干拓事業中止」を訴え宣伝・署名
「しんぶん赤旗」2004/9/19