自衛隊武装パレード、市民団体が抗議の宣伝


 戦闘服と小銃で完全武装した陸上自衛隊・特殊部隊二百五十人による市中パレードが十一日、長崎県佐世保市を縦断する国道で強行されました。海上自衛隊音楽隊三十人が先導し、周辺は軍艦マーチと軍靴の響きにつつまれました。
 同部隊は、一昨年に創設された特殊部隊。「9・11同時多発テロ」三周年にあわせたこの日の行進には、地球規模の再編強化をすすめる米軍との軍事一体化をすすめ、その姿を市民に認知させる狙いがあるとみられています。
 原水爆禁止佐世保協議会(山下千秋理事長)と佐世保市平和委員会(町田勇会長)の代表十数人は、横断幕をかかげ、「武装パレードやめよ!」「イラクへの自衛隊派兵反対!」と唱和し武装パレードに抗議しました。
 「夫が行進します」と小旗を持ち二歳の女の子を抱いた女性は、「海上自衛隊の知り合いはイラクに行きました。主人にはイラクの話はないけど正直複雑な気持ちです」と、ことば少なに語りました。
 終戦直後生まれという男性は、「パレードを見にきたが、今の自衛隊の状況は恐い。憲法九条を変えるのには反対です」と話していました。
 パレードは今年で三回目。一昨年は「過激すぎる」と迷彩服での行進でしたが、昨年は「市民の理解を得たい」と小銃携行を強行。さらに今年は海上自衛隊が先導しました。
陸上自衛隊・特殊部隊が国道をパレード。銃携行し、海自音楽隊も同行
「しんぶん赤旗」2004/9/11