自衛艦も共同訓練のため出港

 二十一日から長崎県佐世保に寄港していた、米海軍の原子力空母「ステニス」が二十五日、同港を出港。同艦と原子力空母攻撃群を構成する高速戦闘支援艦「レイニア」や、共同訓練に参加するとみられる海上自衛隊の護衛艦「さわぎり」も相前後して佐世保を後にしました。
 核空母「ステニス」は午前八時過ぎ、その巨体を動かしはじめ、三十分たらずで港口の島影に消えました。
 出港する同艦の姿が見下ろせる、同市野崎町には佐世保原水協や同市平和委員会の代表、市民らが駆けつけ寄港に抗議。追い出し集会を開いて、「核空母は佐世保から出て行け」「アメリカはイラク占領やめよ」などと艦影を追いながらシュプレヒコールを繰り返していました。
 付近で農業をしている男性は、「(佐世保市の繁華街)四ケ町は米兵でいっぱいだった。コーラを飲みながら道ばたに集団で座り込み、空き缶や紙くずは放ったまま、まだ子どもですよ。彼らが戦場に行くんですね。空母は来て欲しくない」と話していました。
 同攻撃群艦隊が寄港した四日間、数千人の米兵らは長崎など九州各地を観光。佐世保市内の繁華街にはあちこちで米兵がたむろし、市民が「異様だ」と目をそむける光景も見られました。市民団体や日本共産党は、「佐世保を核戦争の出撃基地にするな」と、連日街頭宣伝を行いました。
市民の抗議のなか、核空母「ステニス」が佐世保を出港