「県民の気持ちに反している」と事業中止求める市民の声

 「よみがえれ!有明海訴訟」を支援する長崎の会は十四日、長崎市浜町の大丸前で、「諫早湾干拓事業の中止」「潮受け堤防排水門の中・長期開門調査を」と訴える宣伝・署名活動に取り組みました。
 十四人が参加、約一時間で二百十二人から署名が寄せられました。農水省ノリ第三者委員会委員を務めた東幹夫長崎大学名誉教授も姿をみせ、ともに呼びかけました。
 同会の高村暎事務局長らは、新たな漁期を前にした有明海漁民の不安にもふれ、「干拓工事差し止めの仮処分決定を早期に」と訴え。審理されている佐賀地裁へ、有明海沿岸四県をはじめ全国から、「仮処分の早期公正な決定を求める緊急要請」が相次いでいると報告し、いっそうの支援を呼びかけました。
 買い物や仕事帰りの市民が、「魚も貝も獲れなくなっているのにどうして(事業を)続けるのか」などと、苦悩する漁民への思いを署名に託していました。
 長崎市に住む女性は、「いろいろな弊害が出ているのに(干拓事業を)続ける姿勢には疑問を感じます。(環境を守る)時代の流れに逆らっているし、県民の気持ちにも反していると思う」と話していました。
 別の中年女性は、「ばかげた事業だと思う。そんな金があるなら、子どものためや福祉に使ってほしい」と言いながら署名しました。
有明訴訟を支援する長崎の会が、「早期の仮処分決定を」と宣伝・署名
「しんぶん赤旗」2004/7/16