二〇〇四年原水爆禁止国民平和大行進の長崎・広島コースは二十九日、長崎市松山町の平和祈念像前を出発。約百四十人の行進団が、「核兵器廃絶」「憲法九条守れ」を訴えながら広島に向かいました。
 出発集会で小原達朗実行委員長(長崎大学教授)は、「ブッシュ政権にノーと言えない小泉首相に代わり、核兵器廃絶、戦争反対の声をあげ元気に歩こう」とあいさつ。長崎原爆被災者協議会の山田拓民事務局長は、「あれから五十九年。高齢化した被爆者の悲痛な思いを全国に知らせてほしい」と訴えました。
 「いま九条があぶない。平和と核兵器廃絶を訴えて歩きぬきたい」と決意を込めた竹田昭彦さ(横浜市在住)は広島まで歩きます。県内を通して歩くのは宮島茂吉さんと、今吉忠久さんです。
 三人の通し行進者を先頭に、平和公園を後にした行進団は、原爆投下によって廃墟と化した長崎の街を思い起こし、「五十九回目の夏。いまのあなたの一歩が平和の世界をつくります」と呼びかけながら長崎市内を歩きました。
 途中の繁華街・鉄(てつ)橋では、「いま核兵器廃絶を」の国際署名を訴え。両手を合わせて「ごくろうさま」と声をかける姿も見られました。
 平和行進は長崎県内約百十五`を歩き、七月六日に佐賀県に引き継がれます。
核兵器廃絶への思い込め、広島へ向けて長崎・平和祈念像前を出発
2004年原水爆禁止国民平和大行進