佐世保小六事件にかかわり記念講演

 二〇〇四年長崎県母親大会(鎌田信子実行委員長)は十三日、長崎大学経済学部キャンパス(長崎市片渕町)にのべ千五十人が参加して開かれ、子どもと教育、くらし、憲法、環境問題など八分科会とともに、「輝け未来をひらくいのち」と題して広木克行・神戸大学教授が講演しました。
 長崎の教育問題に長くかかわってきた広木教授は、佐世保市での同級生殺害事件について、「なぜまた長崎なのか」「なぜ低年齢化するのか」「なぜ少女のシグナルを読み取れなかったのか」と問いかけました。
 広木氏は、競争の低年齢化や超多忙な教師集団の現実がもたらす影響を根本から見直し、思春期前期の子どもに対応できるカウンセリングなど、シグナルを読み取れるシステムづくりを強調。「子ども第一の学校か、行政手続優先の学校かが問われている」とまとめました。
 「今こそ守ろう日本の宝・日本国憲法」の分科会では、「憲法前文を十数人で読み合い厳粛な気持ちになったが、その前文を変える動きは許せない」など、改憲の動きへの怒りの発言が相次ぎ、舟越耿一・長崎大学教授は、「報復や制裁で問題は解決しない。『ノーモア』の立場で、今こそ憲法を守るたたかいを」と助言しました。
 大会では、「いまこそ声をあげ、戦争への道を拒否しなければなりません」と呼びかけるアピールを採択しました。
長崎県母親大会。千人が参加し、子どもと教育、くらし、憲法、環境などで討論
「しんぶん赤旗」2004/6/16