2004年6月13日(日)「しんぶん赤旗」

佐世保 小6事件で討論

「娘にどう接すれば」「事件なぜ…」

父母や教師ら600人が集会


 「事件後不安を口にする娘にどう接すればいいか聞きたくて」と参加した六年生の子を持つ母親、「なぜ長崎でばかりこんな事件がおこるのか知りたくて」と市外から駆けつけた教師―。

 長崎県佐世保市で、小学校六年生の御手洗怜美さん(12)が同級生の女児(11)にカッターナイフで切られて死亡した事件で十二日、父母や教師、市民らによる緊急集会が開かれ、会場の佐世保市のアルカスSASEBOには、時間前から長蛇の列ができ約六百人の参加者で通路まで埋まりました。

 同市にあるフリースペースふきのとう(山北眞由美代表)や、新日本婦人の会佐世保支部など二十八の団体・個人が、子どもネット(仮称)実行委員会をつくって準備したものです。

 集会では、広木克行・神戸大学教授が講演し、「事件を防げなかった学校、地域、家庭などそれぞれの大人社会が問われている」「要因は一つでなく複合的」とのべ、なぜシグナルを見落としたかを考え、学ぼうと呼びかけました。

 「事件のことを真剣に考えている親が多いのに少し安心しました。子どもに『話してくれてありがとう』といえる親になりたい」などの声も聞かれました。

 会場には、「くやしくて、悲しくて、つらくてどうしょうもない気持ち。二度とこんなことにならないようみんなでがんばります」という怜美さんあての手紙も掲示されていました。