米国によるイラク攻撃の現実が迫るなか、湾岸戦争で使用された劣化ウラン弾の深刻な被害の実態を告発するフォトジャーナリスト・森住卓氏の写真展が十五日まで、長崎市魚の町の市民会館で開かれています。「核兵器廃絶ナガサキ市民会議」写真展実行委の主催。
写真展のタイトルは「イラク・湾岸戦争の子どもたち|劣化ウラン弾・もう一つの核戦争」。
一九九八年から五回にわたってイラクを取材した森住氏が伝えるのは、十二年前の湾岸戦争で使われた劣化ウラン弾の被曝による、白血病や水頭症、ガンなどの厳しい現実の姿。生まれてくる子どもの三%が先天的障害をもち、薬もなくまともな治療すら受けることができないといわれます。 そんななか、子どもたちが見せる精一杯の笑顔が見る人の心を揺さぶり、戦争を急ぐものへの怒りが込みあげます。
実行委では、「劣化ウラン弾は猛烈な爆風や熱線こそないが、放射線の毒性は原爆と同様でまぎれもない核兵器。劣化ウラン弾を含む核兵器廃絶を」との訴えを発表。一人でも多くの人に見てほしい写真展です。午前十時から午後七時まで。入場料は二百円(中学生以下は無料)。