自民県連 3千万円報告せず
パーティー収入不正処理か

当時の県連会長は自民・久間氏

2003年2月5日(水)「しんぶん赤旗」

 昨年二月の長崎県知事選をめぐる公選法違反(特定寄付の要求禁止)容疑などで前幹事長の浅田五郎容疑者(65)らが長崎地検に逮捕された自民党長崎県連が、二○○○年三月に開催した政治資金パーティーで得た収入のうち、約三千万円を政治資金収支報告書に記載しないなど不正処理した疑いのあることが四日までに、関係者の話で分かりました。

 当時の県連会長は久間章生政調会長代理。政治資金規正法はパーティー収入の報告を義務付けており、不正処理された三千万円の一部が当時の県連幹事長、加藤寛治県議会議長(56)に渡った可能性も浮上。長崎地検も関心を寄せているもようです。

 このパーティーは、前回総選挙の約三カ月前の二○○○年三月四日、党本部と県連主催で開催し、当時の党幹事長だった森喜朗元首相らも出席しました。県連はパーティー券を建設業界や所属議員らを通じ一枚二万円で販売。

 このうち、千枚、二千万円分の販売については、県内に営業所を置くゼネコン約五十社が加盟する「県建設業協会長崎中央支部」に割り振っていました。

 同年の県連の収支報告書によると、八千四百九十三枚分、約一億七千万円の収入が記載されていますが、関係者によると、実際はこのほか約三千万円の収入があったといいます。

 このパーティーをめぐっては、県連が当時の県総務部長にパーティー券の販売あっせんを依頼、百五十枚を県幹部らが購入していた問題が発覚。県は昨年十一月になって、販売に関与した県幹部八人に対し文書訓告などの処分をしています。