じん肺根絶をめざして活動している、「なくせじん肺全国キャラバン長崎実行委員会」(代表委員山口仙二さんら三人)は二十二日、長崎市木鉢町に建設中の大浜トンネル(七百六十四b)の工事現場を視察し、厚労省が示した「ガイドライン」(二〇〇〇年十二月)を守ったじん肺対策がどのように実施されているかをチェックしました。
 調査には、トンネル工事の長期体験者やじん肺患者、訴訟支援者など約三十人が参加。トンネル工事現場で働く出稼ぎ労働者の実態や社会的背景、工事技術の変化、「ガイドライン」などの事前学習も行いました。
 同トンネルは昨年七月から掘削が始まりこの二月に貫通予定。南側入口から約六百b地点では、掘削した地山を吹き付けコンクリートで被覆し、長さ四bのロックボルトを施す作業が進められ、天井をはう直径一bの風管はうなりをあげて現場の汚れた空気を外に吐き出していました。
 通路はこまめに散水されていましたが、掘進現場から約百b手前に据え付けられた二台の電源台車には、真っ白い粉じんが分厚く積もり、現場の作業環境の凄まじさを物語っていました。
 参加者からは、「防じん対策の教育はどうなっているか」「粉じん濃度はどれだけか」「労働時間は」など、質問が次々に出されていました。
 実行委員会では、これからも調査を続け、じん肺根絶に取り組むことにしています。
じん肺根絶めざし、トンネル建設現場を実態調査
「しんぶん赤旗」1月25日