干拓事業の足もと諫早駅前で宣伝・署名
「堤防整備で防災はできる。ゼネコンのための事業はやめた方がいい」などと市民らが署名

 「『よみがえれ!有明海訴訟』の勝利で諫早湾干拓事業の中止を」と、諫早湾の干潟を守る諌早地区共同センター(長崎県諌早市)は二十九日、JR諫早駅前で街頭宣伝と同訴訟の「早期公正判決」を求める署名行動に取り組みました。
 「干拓工事の足もと・諫早でこそ工事中止の声を」と、市内の街頭や住宅地で定期的に行動しているものです。この日の行動には新日本婦人の会の女性たちや、訴訟を支援する会の人たち八人が参加、周囲にマイクで訴える原告らの声が響きました。
 原告の一人は、「いまさら中止しても」という推進勢力の意見に答えて、「調整池がある限り有明海は汚れ続け、漁業ができないどころか、児島湾のように国民の税金がいつまでも注ぎ込まれます」と反論。「今ならまだ間に合う、市民の声こそムダな公共事業をやめさせる力です」と訴えました。
 「ムダ使いですよ」と言って署名した女性は、「堤防をきちんと整備すれば防災はやれるでしょ。結局、ゼネコンと一部の政治家がもうけるだけ、やめるべき」ときっぱりいいます。
 市内に住む石垣ヒロ子さんは、「お金は残せないけど、せめて孫子には豊かな自然を残さないとね」と、署名行動を励ましていました。
「しんぶん赤旗」03/12/02