「あまりの広さにびっくり。ムダ遣いやめてほしい」と感想

 「歩いて、諫早湾干拓と有明海再生を考えよう」と、民主青年同盟長崎県委員会(真崎差与子委員長)の呼びかけに応えた青年たちが十五日、干拓事業がすすむ諫早市や高来町の現地周辺の見学会を行いました。
 見学会には佐賀県の青年たちも参加して二十人が交流。諫早湾の干潟を守る長崎県共同センターの高村暎代表と同諫早地区共同センターの小山準之助氏が案内しました。
 潮受け堤防北部排水門の前では、「この付近では速かった潮の流れがほとんどなくなりヘドロがたい積、底生生物が死滅している」(高村氏)と、潮受け堤防によって有明海全体の潮汐流が大きく変化し、貝も魚も取れない異変が広がっていることを学びました。
 北部承水路の工事現場では、干潟を削り取ってパイプで注送する五洋建設(献金第一位の受注企業)の工事船舶を目撃。
「調整池の水は農業用水には使えず、水質保全のため将来にわたって税金が注ぎ込まれる」と、児島湖(岡山県)の例を聞いた青年たちは、「そうですね、やっぱり」と言いながらメモを取っていました。
 諫早市内の旧堤防には新しい有刺鉄線が張り巡らされ、高台から一望する干拓地は、鮮やかな緑一色。青年たちは、「話には聞いていましたが、すごい広さですね」「農地が売れなかったらどうするんですか、壮大なムダ使いだ」などと声をあげていました。
民青同盟が「諫早湾干拓と有明海」の見学会
「しんぶん赤旗」2003年6月18日