長崎原爆被災者協議会(長崎被災協、葉山利行会長)は一日、長崎市の長崎被災協講堂で、「原爆症認定集団訴訟の勝利をめざす学習集会」を開き、集団訴訟に参加する被爆者や支援者ら約五十人が参加しました。
 冒頭、第一陣の原告に参加しながらも七十一歳で急死した市川蔵男さんのめい福を祈り、全員で黙とう。被爆者相談員の横山照子さんが原爆症認定制度の概要、長崎被災協の山田拓民事務局長が同認定審査の問題点とその背景、についてそれぞれ説明しました。
 中村尚達弁護団長は、国の認定制度のあり方などについて詳しく説明。「亡くなった市川さんには法廷で怒りを訴えてほしかった。国は被爆者が死ぬのを待っているようにみえ、二年間で判決を勝ち取りたい」とのべ、「国を相手にする裁判では、法廷外での国民の支持と運動が重要になる」と強調し、同訴訟への支援を呼びかけました。
 第一陣原告の小幡悦子さん(74)は、「原爆で人生を変えさせられ、苦しんでいる。老いていく被爆者には時間がなく、一日も早く認定できることを信じてがんばっていきたい」とあいさつ。認定を申請した人や今後原告に参加する予定の被爆者ら十四人一人ひとりが「命のかぎりたたかいます」などと決意をのべ、参加者は大きな拍手でこたえました。
国民の支持と運動が重要
長崎被災協が原爆症認定集団訴訟の勝利めざし学習集会