2002年12月16日(月)「しんぶん赤旗」

自民・久間氏に302万円

長崎・諌早干拓 受注企業が献金

県連は4600万円


 諌早湾干拓事業(長崎県)の前面堤防(内部堤防)工事が、沿岸漁民らの反対を押し切ってすすめられようとしているなか、自民党・久間章生政調会長代理(衆院有事法制特別委員会筆頭理事、衆院長崎二区)が昨年、諌早湾干拓関連事業の受注企業から三百二万円の献金を受け取っていたことがわかりました。

 〇一年の政治資金収支報告書によると、久間氏が支部長を務める自民党長崎県第二選挙区支部は昨年、約三千三百万円の企業・団体献金を集めています。このうち、潮受け堤防など諌早湾干拓関連事業の受注企業からの献金は、同県の金子原二郎知事側への「特定寄付の禁止」(公職選挙法違反)の疑いで家宅捜索を受けた五洋建設の五十万円など、十七社計三百二万円にのぼります。

 久間氏は、資金管理団体の長崎政経調査会と、第二選挙区支部の二団体で、一九九五年から二〇〇〇年までの六年間に、諌早湾干拓事業の受注企業から計二千二百十五万円の献金を受け取っており、七年間では二千五百十七万円に。二月の長崎県知事選をめぐる違法献金容疑で長崎地検の捜索を受けている鉄建建設、白石の二社から各十二万円、計二十四万円の献金を受けていました。

 一方、自民党長崎県連は、諌早湾干拓関連事業を受注した企業十六社から計四千六百万円もの巨額献金を集めました。県連の昨年の収入のうち、企業・団体献金は一億二千五百六十万円で、三分の一以上を干拓事業受注企業からの献金で占めていることになります。

 久間氏が支部長の第二選挙区支部は、昨年、〇一年度決算で赤字を計上していた親和銀行の長崎支店から三十万円の献金を受けていました。