長崎市発注の公共工事をめぐる入札妨害事件で二十六日夜、新たに長崎市議会の鳥居直記議長と実弟の会社社長らが逮捕されました。
 昨年十一月の指名競争入札で、当時の市建設管理部長(別の偽計容疑で再逮捕済み)から最低制限価格に関する情報を聞き出して業者に漏らし、公正な入札を妨害した容疑。これで同市議会現職議員の逮捕は、三会派(自民党・市民会議、自民党、新風‖民主・社民)五人になりました。

 二十七日に開かれた同市議会各派代表者会議で日本共産党の山本誠一市議団長は、「同じ構図による相次ぐ逮捕、市のチェック機能はどう働いていたのか。指導・監督の立場にある市長としての態度を明確にすべきだ」と指摘、同市長は「申し訳ないが指摘された事項については知らなかった」とのべ、自らの責任については全く言及しませんでした。

 同市の政治倫理検討特別委員の一人、日本共産党の柴田朴議員の話

 一億五千万円に満たない、市の公共工事の多くは議会にかからない。それらの工事の落札結果が、逮捕された部長から助役や市長にどのように報告されていたのか、落札結果の異常さに気付かなかったのはおかしい。百条委員会の権限をもった調査が不可決だ。
市発注工事入札妨害事件
市議逮捕は五人目、党市議団が百条委員会での徹底解明求める
「しんぶん赤旗」11月28日