「SSKによる下請け・労働者いじめをなくし、補助金違法取得疑惑をただす会」(ただす会、山下千秋代表世話人)は二十二日、光武顕佐世保市長に対し、「佐世保地域経済の深刻な危機を回避するための緊急申し入れ」を行いました。
 これは佐世保重工業佐世保造船所(SSK)が、十七億円の中高年労働移動助成金を下請け業者を通して還流・取得していた問題で、厚生労働省が「助成金支給は不適切であった」としながらも「下請け業者に返還を求める」との方針を示したことで、その影響の重大さを懸念したものです

 ただす会の代表は、「地域経済が決定的打撃を被る。不正をたくらんで実行し利得をえたのはSSK」と説明。「犠牲になったのは下請け業者、SSKが実質的責任を負うべきであり、自治体として適切に対応してほしい」と求めました。
 応対した同市の末竹健志・経済部長は、「不当利得的なものをどこが得たのか事実関係がはっきりしない段階。下請け負担となれば存続も危ぶまれ、大いに関心をもっている」とのべ、始まった国の再調査(出向の実態)を注目しているとの考えを示しました。

 ただす会は、「助成金を悪用したSSKの動機は同社の赤字補てんだった。ここに事実関係のポイントがある」と指摘しました。
SSKの補助金不正受給問題
「助成金で赤字補てんをねらったSSKに実質的責任がある」と佐世保市に申し入れ
「しんぶん赤旗」11月25日