長崎県大村市に駐屯する陸上及び海上自衛隊の市中パレードと「模擬戦」訓練が十三日、同市内の市道と駐屯地内で強行されました。

 これらの軍事的行為は部隊の創立記念として、平和団体や市民団体の反対の声を無視して毎年行われているもの。

 先週半ばから繰り返されてきた「模擬戦」訓練の駐屯地は、住宅街の真ん中、保育園や学校が集中する文教地区です。数`先まで届く機関銃や戦車砲の轟(ごう)音は平穏な生活を送る市民に大きな不安を与え、「非常識だひどすぎる」と怒りの声が寄せられています。
 市中パレードはJR大村駅近くの市道四百bを
約三十分通行止めにして行われ、戦車二台と装甲車、ミサイル、迷彩服姿の隊員らが参加し、周囲は一時異様な雰囲気に包まれました。

 じっとパレードを見つめていた男性は、「戦争は反対。子どもを連れた隊員の家族も見ているし、複雑で不安ですよ」と話していました。
 日本共産党の丸谷捷治市議は、「今回の行動は、米国のイラク攻撃の危機などに対応するための訓練と市民への『戦争慣らし』そのもの。有事法制の動きや長崎空港の軍事利用とともに強く抗議する」と語りました。

 これに先立ち党市委員会は、甲斐田國彦市長に対しパレードと模擬戦中止を申し入れ、有事法制反対市連絡会も各自衛隊駐屯地司令に中止を申し入れました。
白昼、市道に戦車轟(ごう)音。自衛隊「模擬戦」にも「非常識だ」の声 
大村市で自衛隊がパレードと模擬戦