国営諌早湾干拓事業は8月に入って、前面堤防の工事が再開されるなか、工事の中止を求める漁民の抗議の座り込みが、お盆休みをはさんで19日から再開されました。

午前中、諌早湾の干潟を守る長崎県共同センターの10名が、朝から連帯と激励の行動中に座り込みの漁民に、「森山の出入り口から西工区に入った」との連絡が入りました。一行も急きょ移動しました。
 現場は熊本、福岡、島原の漁民の運転する車10台余りが既に工区に入った後で、報道各社が見守るなか、守衛との押し問答で緊迫した空気が流れていました。

戻ってきた漁民は、「石灰を大量に使用していた。土と混ぜて固めるつもりだろうが、流れ出して海を汚す」「広すぎて道に迷った」など葦の茂る干拓地の模様を口々に語りました。

短期開門調査の結果も出さず、しかも第3者委員会が提言した中・長期の開門調査を行うことなく、「調査と事業は切り離して考える」などとして、前面堤防を着工する農水省。漁民は「それでは、たとえ排水門を開いても干潟は元に戻らないことになる」と抗議の声を一段と高めています。

写真上 漁民と現状を語る高村暎・県共同センター代表
写真下 工区内の様子、ワカメ漁の不漁を訴える島原漁民

3県漁民が工事強行に抗議し、諌早湾干拓工事現場にはいる
諌早市議の福岡洋一さんから、記事と写真が寄せられたので掲載します。