2002年8月2日(金)「しんぶん赤旗」

諌早干拓
前面堤防工事の中止を

自然保護団体声明 HPで賛同広がる


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諌早湾干拓事業の工事中止を訴える緊急声明の賛同を呼びかけるホームページ

 農林水産省が諌早湾干拓事業の前面堤防工事を八月にも強行しようとしている問題で、世界自然保護基金(WWF)ジャパン、日本自然保護協会、日本野鳥の会の三団体が呼びかけた「有明海再生のための緊急声明」に千二百二十八人七十九団体の賛同が寄せられていることが一日、わかりました。

 三団体が、潮受堤防内の前面堤防工事について「海水を入れて調査するのに前面堤防工事を進めるのはおかしいぞ」と、ホームページや電子メールなどで、工事の中止と中長期の開門調査の実施を農水省に求める「緊急声明」への賛同を呼びかけていたもの。

 同三団体が今月二十六日に出した緊急声明は、「干拓事業の工事は凍結し、徹底的な調査を実施することこそ、最優先すべきです」と強調。「かつての干潟は干上がってしまっただけであり、潮受堤防の水門操作によって外海から海水を導入するだけでも干潟の再生が可能」と指摘し、このまま工事を実施すれば干潟が造成地となってしまい、干潟再生は困難になると警鐘を鳴らしています。

 三団体が署名を呼びかけているホームページは、www.wwf.or.jp/er/isahaya です。