「長崎市の保育所民間移譲はおかしい」との声が市内全域に広がり、反対署名はすでに九万。二日には父母や保育士らが物言えぬ子どもの声を「こいのぼり」に託してパレード。市役所を包囲し、「子どもにまさる宝なし」「未来担う子どもたちの子育てを放棄するな」とアピールしました。

 長崎の保育を充実する会が呼びかけた、この「こいのぼりパレード」には二百八十人が参加しました。

 パレードは、子どもの健やかな顔を思い浮かべてつくったという、行動のテーマ曲「みんなありがとう」(高橋恵子作詞・作曲)の歌にのせて長崎市役所玄関前をスタート。「長崎の空に大きく泳げ子どもたち」「保育所増設、延長保育を公立で」などの声を張り付けた、ひごいやまごいなど大小三十匹のこいのぼりをくねらせながら市役所本館を取り囲みました。

 市内の公立保育所に三歳の男子をあずけている岩谷喜久美さんは、「財政難を理由に民間移譲をいうけど、何もいえない子ども(の福祉)から攻める伊藤市長はひきょうです。一番守らなくてはいけないものなのに」と、きっぱり言いました。

 長崎市は昨年十二月、市内十二の公立保育所のうち二つを民間に丸投げすることを提案。先の三月議会で市長は「ほかも順次民間にする」と発言しています。
「こいのぼりパレード」で父母、保育士らが手をつなぎ市役所を包囲
『しんぶん赤旗』 02/05/08