「米海兵隊の自衛隊版」発足と誇示行進に不安の声 

 長崎県佐世保市の陸上自衛隊相浦駐屯地に先月発足した、九州・沖縄周辺の離島での行動を専門とする広域有事即応部隊(六百人編成‖陸自西部方面普通科連隊)の創隊パレードが二十一日、同市の繁華街・三カ町、四カ町アーケードで行われました。自衛隊後援会などが実施したもの。

 この特殊部隊は、攻撃型ヘリコプターや対戦車用ミサイル、迫撃砲などを備え、半数はレンジャー隊員。「米海兵隊の自衛隊版」といわれています。

 「かしら右」の号令に身をよじって反応する迷彩服姿の屈強な集団、軍歌を吹奏する音楽隊、それに応えた小旗を振る市民など、軍事行動を誇示する光景に、「こんなことは初めてですよ」「異様だね」と、不安を口にする市民の姿も多く見られました。

 当初は小銃を携行したままでの武装行進の計画でしたが、佐世保市が「過激すぎる」として変更を求め小銃不携行の行進となったものです。

●市民団体が抗議宣伝●
 これに先立つ二十日、佐世保市平和委員会(町田勇会長)と佐世保原水協(山下千秋理事長)は、同市の繁華街で、「自衛隊特殊部隊の市街パレードは戦争国家への認知を迫る第一歩」と訴えるチラシ約千枚を配り、有事法制に反対する署名を呼びかけました。
自衛隊特殊部隊が創隊パレード
4月22日『しんぶん赤旗』社会面より