激戦区を行く 佐世保市議選
選挙区拡大で予断許さぬ情勢


 四月十五日告示・二十二日投票の長崎県・佐世保市議選は定数三十六に四十八人が立候補を予定する多数激戦です。日本共産党と同後援会は、前回返り咲いた山下千秋候補‖現‖の必勝を期し、街頭宣伝や電話作戦に連日全力をあげています。(長崎県・田中康)
   
 
約11億円もの市民税増税
山下千秋市議候補 業者後援会では、「定率減税廃止による約十一億円もの市民税増税と、これに伴って国保税や介護保険料が値上がりした。暮らしと営業を直撃している」と、市民に冷たい市政の実態を示して対話。増税や福祉削減に賛成してきた「オール与党」(自民・公明・民主・社民各党)の悪政推進と対決する日本共産党の議席の値打ちや、山下市議の活動を具体的に紹介して支持を訴えています。
 
 同市議会に日本共産党の議席がなかった四年間と、議席を回復したこの四年間では議会の様相は大きく変わりました。
 議案討論は山下市議の積極的発言に刺激され十四倍に増えました。大型店進出問題など同市議の発言が議会論戦をリードすることもしばしばで、党議員の論戦が議会活性化の推進力となってきました。議会請願数も三倍になりました。その七割は同議員が紹介議員となり、市民と議会をつなぐ大きな役割を果たしています。

「大丈夫論」の克服に全力を    
 同市は二〇〇五年四月に一市四町が合併、電話で訴える後援会のみなさん旧四町の町議は地域審議委員として活動しています。選挙区域が大きく広がり有権者が一万六千六百人増加(約二十一万人)したなか、定数はそのままの最初の選挙。地域代表の色合いが強い旧町出身候補者(各町一〜二人)の激しい動きと、旧市内立候補者による既存の支持の奪い合いで、予断を許さない厳しい情勢となっています。しかも告示が迫れば迫るほど、他陣営との激しい支持の奪い合いが強まっているのが今回の選挙戦の特徴です。

 石川悟党地区委員長は、「前回は『共産党の議席は必要』と大きな支援を受けたが、今回は合併がらみで厳しさが倍増している」として、得票目標の達成をはじめ、やるべきことをやり尽くすのが選挙に勝つ鉄則だと、党と後援会の総決起を訴えています。

 山下さん市議の活動を知る支持者などから、告示を目前にして「山下さんは大丈夫でしょう」という声も聞かれることを軽視せず、「大丈夫」論の克服に全力をあげています。「共産党は確実だから票をまわして」と後援会員に電話してくる他党の切り崩しも増えています。

 企業ぐるみ、組合ぐるみの動きもかつてなく強まり、合併した旧町出身候補者の働きかけがそれに拍車をかけています。