長崎県知事選(十七日告示、二月三日投票)が目前に迫っています。

 地方政治に、脱ダム宣言や市町村合併拒否宣言、少人数学級実施など、新しい動きが生まれているのと対照的に、長崎県では、諌早湾干拓や米軍基地増強・自衛隊の出撃拠点化などがすすむなか、県民の選択が、全国的にも注目されています。
  県労働組合総連合(県労連)や県商工団体連合会(民商県連)、日本共産党など十三団体で構成する民主長崎県政をつくる会は、:県政のきりかえをめざして全力を尽くしています。
 金子県政の四年間は、「開かれた県政」といいながら県民の声には耳をかさず、大型開発や大企業を優先し、暮らしや福祉に冷たいものでした。

 県の調査でも、県民の57%が「力を入れる必要はない」としている諌早
湾干拓を推進し、「宝の海を守れ」「干潟の回復を」という漁民の声に背を向けたまま。「水産県長崎がこれでいいのか」と批判が広がっています。
 全国に先駆けてハタを振っている市町村合併問題でも、「(合併で)雇用の受け皿が減り、人口も減る」(全国知事会議での発言)と知事自らも認めるデメリットは県民に覆い隠し、住民の不安に答えようとしません。
 国民健康保険税の引き下げや、介護保険料・利用料の減免を求める声に耳を傾けようとしないのも、暮らしの実態から目をそらしたものです。これらを象徴するように、全予算に占める生活関連予算の割合を本年度も史上最低水準(33%)まで切りさげています。

 高村候補は、新年早々から県内各地を駆け巡り、「多くの父母が求めて
いる三十人学級は、県の予算のわずか1%(百十億円)程度を回すだけで実現でき、そのことが千三百人もの新しい雇用を生み出します」などと、分かりやすく県政転換を訴えています。
 高村候補の訴えを聞き、激励に駆け寄ってきた教え子の光野真子さん(21歳 諌早市在住)は、「生徒みんなから好かれている先生でした。諌早湾干潟など環境を守るためにがんばってほしい」と期待を寄せました。

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 民主長崎県政をつくる会は、十一日午後六時半から、長崎市民会館文化ホール(長崎市魚の町)で、「県政を考える演説会」を開きます。日本共
産党の筆坂秀世政策委員長・参院議員が、高村候補の応援に駆けつけ、県民に支持を訴えます。(入場無料)
知事選目前、高村暎さんに期待高まる
2002年1月6日 「しんぶん赤旗」より