長崎県警本部長 深草 雅利 様
                            2005年6月15日
                           日本共産党長崎県委員会
                               委員長 山下 満昭

 佐世保市における米兵の交通事故の「共同逮捕」についての申し入れ

 6月3日未明、佐世保市椎木町の県道で米兵(横須賀艦船修理佐世保支所所属の上等兵曹テリ−・リン・ペイス容疑者)が交通事故(追突事故)を起こし、いったんは相浦署に現行犯逮捕されましたが、現場にかけつけた米海軍佐世保基地の憲兵隊らは、「治療が終わり次第引き渡す」といって、手錠をかけたまま基地内に連行しました。
 その後、「同署は同基地に身柄を引き渡すよう要求。協議の結果、扱いを共同逮捕に訂正。同容疑者は同日夜、同署に出頭し取り調べを受けた後、釈放」(長崎新聞、6月4日付)されました。そして同紙は、「県警交通指導課は『米軍側と協議しながら適正に処理した」と報道しています。
 私たちの調査でも、同じようなことを確認しています。
わが国の主権の及ぶ範囲で日本の警察機構が機能するのは主権国家において当然のことです。米軍が基地外で警察権を行使できるのは、米兵間の「秩序及び規律の維持」にかんする場合などに限られています。いま必要なのは主権国家にあるまじき地位協定を抜本的に見直すことです。ましてや今回の事故は県道で真夜中に起こったもので、決して「公務中」などと弁明できるものではなく、また治療が必要ならば警察のもとで処置ができることです。
 この事件に関して、真相解明を求める多くの声が上げられているのは、当然のことです。
 従って、下記のことを明らかにするよう申し入れます。

                    記

1.長崎県警はなぜ容疑者を米軍に引き渡したのか。

2.県警はなぜ「共同逮捕」としたのか。その根拠は何か。また、この判断は県警独 自の判断なのかどうか。
                                       以上

なぜ「共同逮捕」なのか。党県委員会が県警に申し入れ

 2005年6月15日、日本共産党長崎県委員会の石川悟書記長、中田晋介県議は米兵が起こした交通事故で県警が「共同逮捕」という形で決着をつけたことの真相解明を求めて申し入れを行いました。
 以下はその申し入れ書の全文です。