佐世保基地立ち入り調査についてのコメント
                   200439日   
            佐世保市議 橋本純子

   佐世保市議  山下千秋

一、私たちは、基地内汚染土壌疑惑を解明し、「環境保全」、「安心」を確保するのが自治体の第一義的課題であり、その責務を果たすように自治体に要求してきました。佐世保市はこの要求に対し、無視はしませんでしたが、きわめて不十分な態度に終始しています。

 昨日(38日)時点でも、汚染土壌疑惑解明にはいたりませんでした。今後この土壌が運搬され、ジュリエットベースン埋め立てに使用される予定になっており、それ以前に私たちは、なんとしても真相を明らかにさせたいと願っています。

そのためのひとつとして、今回私たちは、環境調査のために基地内立ち入りを求めてきました。許可する、取り消し、などの経過はありましたが、今日、基地内への立ち入りを実行することができました。

 一、これは、それなりに大きな意義をもつものだと思います。第一に、環境調査という目的でも、96年日米合同委員会合意にそって立ち入ることができたことです。第二に、私たちには現状を見て汚染の有無、被害の程度などをつかむ調査能力の持ち合わせはないけれども、その能力と責務を持つ自治体でも、その意思さえあれば、たちいることが可能であることを、実際に示すことができました。さっそく昨日の市長発言のように「今後立ち入る可能性」の見解を引き出すことができたのも、私たちの行動が少なからず影響を与えていると思われます。

 一、課題も残りました。「報道の同行もだめ」「写真撮影もだめ」「土壌サンプル持ち帰りもだめ」という条件がついたことです。

 さらに96年合意にない、「形式的に外務省へ申請書を出せ」と言う条件がついたことです。私たちは、この条件が今後ほかの基地にも波及し、なし崩し的に「96年合意」の内容を後退させようとすることに強い警戒感を持っています。

 一、したがって、今回、米軍基地の要請に従い、「基地に立ち入った」という実績をつくることを優先させましたが、今回の米軍の不当性はあくまでも追及していく決意です。

 同時に、自治体に対しては、自治体自身、ないし国自身が、土壌分析行なって「有害物質の存在状況」を行い、誰もが納得・安心できる状況をつくりあげていくように求めつづけていく決意です。