地上デジタル放送について
総合交通・情報網整備促進特別委員会(2008年6月13日)

【堀江県議】
 最初に、地上デジタルテレビ放送について質問したいと思います。
 「3年先には今のテレビが見られなくなる、本当か」という県民の率直な不安があります。テレビ難民を生まない万全の策を求めて質問します。

 デジタル化で心配される問題は、私は大きく2つあると思います。1点目は、今見ているアナログ放送のテレビを高額なデジタル対応のテレビに買いかえるか、チューナーを取りつけるかしなくてはならないこと。
 2点目は、テレビを買いかえても、2011年の7月24日のアナログ放送終了時には、デジタル放送の電波が届かない地域が残るということです。

 そこで、2点目から質問します。デジタル放送の届かない地域は、今のところ全国で30万から60万世帯と言われています。説明にありましたように、現時点で県内世帯のカバー率は76%、全国平均はどれくらいなのか。また、長崎県は今後100%カバーできる見通しがあるのか、伺います。

【神崎情報政策課長】
  デジタル放送についてのお尋ねでございますけれども、現在、長崎県の世帯カバー率は76%でございます。全国のカバー率につきましては、現在のところ93%でございます。それと、参考までに言いますと、九州の方では86%という状況でございます。

 100%の家庭で見ることができるのかと、そういった不安があるということでございますけれども、今回の地上波のデジタル化につきましては、基本的には電波の有効利用という観点から、国策として進められているものでございます。
 したがいまして、県といたしましては、これまでのアナログ放送と同様のエリアで視聴が可能となるよう、国であるとか、放送事業者に強く求めてまいってきたところでございます。

 県内で、今後2007年までに約60カ所で中継局が整備される予定となっております。そういったことで、中継局から電波を直接受信できる世帯は、今のところの計画でいきますと大体96%程度となっております。

 残りの世帯についてはどうするかという話でございますが、基本的には、現在もアナログ放送でやられておりますが、共同受信施設を使った受信、あるいはケーブルテレビがございます。そういったもののエリアの拡張とかで今のところ対応が考えられておりまして、現在の計画では99.数%、残り0.数%が計算上なかなか厳しいという状況にはございます。

 しかしながら、県といたしましても、そういった残り0.数%の家庭につきましても、その地域の実態に応じてケーブルテレビのエリアの拡張であるとか、共同受信施設の新設であるとか、そういったものを地元の市町と十分連絡をとりながら、その地域の実態に即した形で、具体的に国の補助事業等もございますので、そういったものを活用しながら対応していきたいと思っております。

【堀江県議】
  そうしますと、現在、長崎県内のどこの地域がどれだけ見られないのかということについては、把握をされておられるという理解でいいんですか。

 というのは、県民の皆さんに周知をするという地域振興部長の説明なんですが、周知の中には、「今のままでは見られませんよ」というのが1つですね。それと同時に、「あなたの地域はテレビを買いかえても見られませんよ」という説明をしなくてはいけないですよね。
 なぜかというと、住民の負担が出てくるからです。テレビを買いかえても、さらには共同アンテナを改修したりとか、あるいは小型のアンテナをつけたりとか、住民負担がさらに出てくるでしょう。だから、そういう意味では、2つのことを周知徹底しなくてはいけないというふうに私は思うんです。
 具体的に県内のどの地域がどれくらい見られないのかという実態把握は既にしているという理解でいいんですか。

【神崎情報政策課長】
視聴エリアの実態把握という質問でございますけれども、デジタル放送といいますのは、一昨年の12月から始まりまして、今のところまだ3局だけの整備でございます。その3局だけで大体76%程度、これも理論上なんですけれども、カバーをしているということになっております。
 結局、実際どこが視聴ができないのかというのは、そのカバーエリアがある程度、もう9割を超えるとかなった上で、なっているのにかかわらず自分のところは見られないという部分にならないと、なかなかはっきりわからないんです。

 今の70数%という中で、そういった中継局は整備されているのに自分の家では見られないということなのか、それとも、もともとまだ整備が進んでいないから見られないのかといった部分がございますので、今のところNHKとか、放送局の方で実態把握を進めている段階でございます。

【堀江県議】
 確かに日本放送協会が、長崎でもそうですけれども、NHK長崎放送、テレビ長崎、長崎文化放送、長崎国際テレビということで、いわゆる市町村別ロードマップというのを出しています。

 具体的に長崎県内の、例えば長崎県長崎市、あるいは西海市、いろんな自治体別に出されておりまして、新たに視聴できない世帯がどれくらいなのか、あるいはデジタル化が困難な世帯がどれくらいか、アナログそのものも今の時点でこれぐらい見られないという世帯がどれくらいかというのが実際もう出されております。

 でも、それを住民が知っているかというと、私はそうではないと思うんですよ。こうした放送事業協会の皆さんとも連携・協力をしながら、各自治体とも連携をして、あなたのところでは今こういうふうに見られないんですよという説明をすべきだと思うんです。

 もちろん、例えば都心部、いろいろマンションが多いところで、実際デジタル放送が始まってみて、その電波が具体的にどうなのかという面があるというのは今のお答えですが、今の時点でも既に電波そのものが届くか、届かないかというのがわかっているから、私はこういったことも、まず周知をする中に入れないと、きちんと周知徹底とはならないと思うんです。

 例えば、確かに五島市では説明をされております。「実際に電波が届きません。だから、こういう対策をとらせてください」ということで説明されている担当のお話を聞かせていただきました。そういうふうにやっているところもあるんですが、長崎県がそういうことも含めて県内すべての自治体で把握すべきだと思うんですが、そこの見解を教えてください。

【神崎情報政策課長】
 そのロードマップというのに、具体的にどの地域がという形で確かに載っておりますが、そのロードマップと申しますのは、あくまでコンピュータ上で計算した、おそらく電波の強さから考えればここは映らないだろう、ここは映るだろうという形で推測した部分でございまして、実際どうやって把握するかといったら、現地に行って本当に映るかどうかという形で今やられているところなので、そのロードマップをもとに「ここは映りませんよ」とか言っても、なかなか実際の実態と合わない部分もございますので、そういった実態把握をもうちょっときちんとした上で、そこら辺については放送局とか、市町の方と連絡会というのを設けておりますので、そういったところで十分話し合いをしながら取り組んでまいりたいと思っております。

【堀江県議】
今、話し合いをしながら取り組みたいと言いましたので、県民の皆さんにはテレビを買いかえるということと、あなたのところには届かないというところもあるという説明を、該当する地域には周知をしていただきたいと思うんです。

 そこで、もう一つ心配される問題の1点目のテレビを買いかえるか、またはチューナーを取りつけるかの問題の中で、地デジ対応の費用はチューナーで2万円から8万円、液晶テレビで5万円から14万円かかると聞いております。
 そうしますと、高齢者、低所得者、に対する援助、対応については、長崎県の場合は考えておられますか。

【神崎情報政策課長
  機器類の買いかえ等は当然必要になりますけれども、まずその点につきましては、個人負担というのが基本ではございます。
 しかしながら、この前新聞報道にもございましたけれども、生活的に非常に厳しい世帯については、今、国の方で専用のチューナーなどの配布を検討されておりますし、一般の家庭につきましても、今、大体2万円程度のデジタルチューナーをメーカーの方に5,000円程度の安いチューナーができないかということで要請しているところでございます。
 県としては、具体的にその買いかえ費用についてどうするかというのは今のところ考えておりません。
 以上でございます。

【堀江県議】
私としては、このテレビというものがニュースや天気予報、それから情報を入手するという意味でも、ドラマやスポーツ、特に高齢者の皆さんにとりましてはなくてはならない存在だと思いますので、デジタル放送をするということについては十分体制が整ってから行われるべきだという立場です。

 そうであっても、実際に3年先には電波が変わるという状況のもとでは、県の対応もやはり迅速に求められると思っています。

 最初、「可能になるように国に求めたい」という答弁がありましたが、ぜひ財政問題も含めて国への要望もしながら、長崎県内のテレビを見る世帯でそういう世帯が生まれないように対応していただきたいということを最後に強く要望しておきたいと思います。
 改めて見解がありましたらお願いします。

【神崎情報政策課長】
  全く私どもも同様の考え方で、基本的には、やっぱりテレビというのは県民の生活にとってもう必要不可欠な存在でございます。
 そういった意味で、現在見られるのにデジタル化したがために見られなくなると、そういった事態にならないように努力をしてまいりたいと思っております。