九州新幹線西九州ルートについて
総合交通・情報網整備促進特別委員会(2008年6月13日)

【堀江県議】
 九州新幹線西九州ルートについて、私も質問させていただきます。
 一つは、この4月に起工式があった今回の計画ですけれども、今日の委員会の審議の中でも、諫早までは中途半端、虫食い状態で新幹線ではない、フル規格を頭に入れてというふうな審議がされております。そうしますと、起工式で始まった今回の計画なんですが、これは状況によっては、今後の計画として、状況によってはこれは変更もあり得るということですか。ちょっとそういうふうに理解したんですが、どうですか。

【多門地域振興部政策監】
  国政レベルの議論の話でもあるので、私から言い方が難しいんですけれども、現時点では平成16年12月の申し合わせが最新のものになるんですが、政府・与党の公式の意思決定としてはそのような話にはなっておりません。フリーゲージ方式、軌間可変電車方式による実現を目指すということでございます。
 ただ、国政レベルでそういったご意見も含めて表明されているもの、あるいは個人的な意見としておっしゃられているもの、そういったものもあるというのは承知しております。

【堀江県議】
  フル規格をという要望もありますよね、県民の皆さんの中には。それで与党の責任ある方もそういう発言をされておられるとなれば、長崎県としては、もちろんいろんな状況はありますけれども、そのフル規格を目指すということも考えておられるんですね。教えてください。

【多門地域振興部政策監】
  新聞にはフル規格をという話もありましたし、おそらく与党の有力な方というのは、新幹線の調査会長のインタビュー記事も載っていたかと思います。
 ただ、我々としては、あくまでも政府・与党で決定をされた最新の決定に基づいて要望しております。
 さらに、その整備方式によっては、いわゆるフル規格というもの以外にもミニ新幹線等については、今のスキームを前提にすると、地元負担が急激に大きくなるといったような問題とか、佐世保方面へのフリーゲージの乗り入れというのが非常に難しくなる。

 そもそもフリーゲージじゃなくなるわけなので難しくなる。あるいは、国の立場からすると、これまで地元の要望ということもあって、毎年十数億円程度、これまでおそらく100億円から200億円程度投入してきたフリーゲージトレインの技術開発というのが、場合によってはすべてむだになりかねないといったような問題がありますので、我々県としては、国のご理解も得ながら、今後ともフリーゲージ、軌間可変電車方式による実現を目指していくという立場でございます。

【堀江県議】
 フリーゲージ方式を導入するということで起工式が行われたわけですが、いろんな課題があるけれども、例えば財源とかがクリアされていけば、こういうフル規格も含めて計画の変更なり、そういうものがあり得るのかと、あり得るのではないかということを私はこれまでの論議を聞きながら、率直に思ったものですから、その点について明確に答弁していただきたいと思います。

【久村新幹線建設推進課長】
  この西九州ルートは、そもそもフル規格で佐世保経由で計画をしておりました。それが平成3〜4年に短絡ルートということで、プラスアルファに在来線を利用すると、そしてスーパー特急という形になっております。
 当然、長崎県側としては、今も民間の方たちを含めてフル規格にしたいと言われる方は相当いらっしゃいます。

 ただ、今、佐賀県との過去との約束で、佐賀県として当然出されて、これは一致協力して進んでおりますので、そこに財源を出すということ、これは過去も現在も望んでおられるということではございません。
 ですから、財源が確保できればということの中には、プラスアルファは佐賀県がその事業の推進をいいよという形になれば別ですけれども、もしそうなれば、長崎県としてはこれは事業費が長崎県側として膨らむ話では全くございませんので、これはもう佐賀県が負担が大きくなるということなので、現状の中では佐賀県が自分たちの負担が今後大きくなるということを望んでおられるかと言えば、現時点ではそれはフル規格を望んでおられないと。そういう状況の中では、私どもとしては今はフリーゲージを目指していくということになろうかと思っております。

【堀江県議】
  例えば武雄温泉〜諫早間の計画が2,600億円と、26分縮まるので、単純に1分間縮めるのに100億円というふうな事業費だという県民の認識がありますよね。これで、また長崎から諫早まで延ばすと1,100億円というふうに延伸でまた事業費が変わってきますよね。これがまた、フリーゲージではなくて、いろんな形になっていけば、またこれも事業費が変わってきますよね。そういうことも含めて、要するにこの新幹線計画そのものが、いろんな賛否両論はあるにしても、実際進めていくと、いろいろ変わってくるのではないかという疑問がわくんですよ。

 さっき言ったように、長崎県の負担が300億円だと。しかし、それは2,600億円の事業が、実際やってみて、例えばトンネルの工事が厳しくなってちょっと上がると、そういうものとは別に、計画の概要そのものが、これだけ与党の重要な立場にあられる方が「これはフル規格でやるべきだ」という要望もあり、与党がいろんな財政の判断、クリアをして、フル規格というふうになったら、ほかの新幹線だってそういう経緯があったわけでしょう、最終的にはフル規格で運用されるというか、実用化されるということもあったわけです。

 そうしますと、長崎の今回の新幹線の計画というのは、これは流動的というか、変わり得るのかなというふうに、実は私自身思っているものですから、今日は改めてそこら辺の見解を聞きたいと、今、質問しているんです。

【久村新幹線建設推進課長】
 まず最初に、事業費の問題ですけれども、フリーゲージ、あるいはスーパー特急、それからフル規格については、事業費はさほど変わりません。基本的に言えば、線路をどう引くかというだけの話になってまいります。ですから、長崎延伸を前提とすれば、当然あと1,100億円必要になりますけれども、先ほどはそれを前提として話をさせてもらいましたけれども、それがフリーゲージが通ったからと、あるいは時間的なものは後日になれば別です、つくってしまった後になれば別ですけれども、現時点の中でそれがどの形態になろうとも、事業費が変わるということではない。
 そこに線路を1メートル40センチで引くか、1メートル10センチ弱で引くかというだけの話になります。そういうことで、長崎県側としては、当然、今はフリーゲージで進めますけれども、何か条件が変わったからと言って、それが有利な条件であれば長崎県にとって反対する理由は全くなくなるのじゃないかということを申し上げた次第です。

 ただ、その前提は、これまで長崎県と佐賀県と同歩調で協力をしあいながらしていましたので、そこで佐賀県が反対されているという状況の中では、今、フル規格というのが長崎県側としてコメントできるかということで言えば、できないということで申し上げております。

【堀江県議】
  そうすると、逆に言えば、今の計画で未来永劫やるということじゃないんですね。佐賀県との問題もある、財源の問題もある、いろんなことをクリアしていけば、時代とともに計画は変わっていくということなんでしょう。そういうことですか。

【久村新幹線建設推進課長】
 これもいろんな形でたどると、先ほど言われましたように、可能性がないのかと言われたら、あり得はします。ただし、そこには当然全体の財源の問題があり、ある県の財源の問題があるという形がありますので、それは可能性として道がないのかと言ったらありはします。ただし、そこには佐賀県の意思が必ずついてくるということになります。

【堀江県議】
 清田地域振興部長にお伺いしたいんですが、例えば消費税が導入される時に、「小さく産んで大きく育てる」ということを言われた方がいたんですが、この長崎新幹線も計画をまず着工すると。
 その後、いろんな事情の状況の中で、事業費を含めて改めて検討するということを考えますと、県民の中には小さく産んで大きく育てるというふうにするのではないかという指摘の声もあったりするんですが、その点について地域振興部長はどんなふうに思いますか。

【清田地域振興部長】
  いろんな考え方があると思いますけれども、やはり時代とともに変わる部分もあるし、変わらない部分もある。ただ、今、新幹線建設推進課長が申しましたように、本県だけでどうこうできる問題でもございませんし、それはいろんな条件をクリアすれば変わることもあろうかと思っております。