漁業と農業の両立には開門しかない 
支援する会が県議会に請願


 「よみがえれ!有明海訴訟」を支援する長崎の会は諫早湾干拓排水門の開門を求める請願を県議会に提出し、9月26日、農林水産委員会で審議が行われました。

 請願書は、諫早湾や有明海悪化の原因の解明と対策は急務だと強調。
 佐賀地裁の判決にもふれて、有明海漁業と地域農業の両立のために開門するよう求めています。

 会の横林和徳さんが趣旨説明し、
▽漁業被害について、締切で潮流が減少し、淡水と海水の成層化が進行。海底の酸素不足と富栄養化した調整池の水が赤潮を発生させている。
▽調整池の水質について、あらゆる指標が環境基準を超え、強い毒素を持つアオコが発生。
▽代替水源について、河口堰やため池の設置、河川余剰水利用など。
▽防災について、開門方法は潜り開門、湛水被害はポンプ増設で。
 など四点にわたって解明。「人間の健康と環境保全に取り組むのが本来の有機農業。地域住民を対立させる干拓事業を終わらせ、農漁業地域社会の連帯を取り戻すため開門を」と訴えました。

 日本共産党の堀江ひとみ県議が紹介議員として発言。県は、「被害は出ていない」としながらもアオコの毒性については認めました。

 会のメンバーは、「請願は不採択になったが、各委員から意見が出され、かみ合った議論になった。画期的なこと」と話しました。