9月県議会 文教委員会  2008年9月25日
スクールソーシャルワーカーについて

【堀江県議】
 私もスクールソーシャルワーカーの活用事業について質問したいと思います。
 スクールソーシャルワーカーとスクールカウンセラーの仕事のすみ分けについては、2月の当初委員会の中でも私は質疑をいたしました。

 その中で、今お答えされましたようにスクールカウンセラーというのは、いわばカウンセリングをするんだと、そしてスクールソーシャルワーカーというのは、いわば情報提供、連絡調整という形をやるんだというふうに言われたんですね。実際に、それは一つの学校にスクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーがいての話であって、でも実態はそうではありません。

 スクールソーシャルワーカーは、今年の新規事業です。1学期間どのような業務をしてきたのか、その把握はされていますか。

【玉島児童生徒支援室長】
実際のスタートは7月からでございますので、事業のスタートに当たっての運営協議会は実施しておりますが、11月に途中の検証の会議を設けるようにしておりますので、詳細については、そこで把握する予定にしておりました。

【堀江県議】
それじゃわかりました。
 そこで、今回のスクールソーシャルワーカー活用事業は、子どもの心と向き合う教育体制の整備の一環なんですが、9月6日付の長崎新聞に、「不登校の原因を真剣に考えて」という ことで、「長崎市内の登校拒否を考える親の会」に19年かかわってこられた方が投書をしております。

 その投書の中では、「学校が怖いという子ども、学校に行きたいのに行けない子どもたち、それはなぜか、本気で考えてください。まずは、当事者の話を聞いてください。揺れながら、時に立ち止まる子どもたちをゆっくり見守り、待てる教育のシステムが必要です」というふうに投稿されております。

 また、先月、8月ですが、「登校拒否・不登校問題全国の集い」が京都で開かれております。私は新聞報道で知りましたけれど、学校に居場所のない子どもたちが安心して過ごし、自分を成長させていける場所の提供として、相談室活動の実践なども報告をされております。

 長崎県が行う「子どもの心と向き合う教育体制の整備」の中では、今、補正予算で出されておりますスクールソーシャルワーカー、それからスクールカウンセラー、カウンセラー派遣事業ということで事業を行っておりますけれども、雑務に追われる事業ではなくて、子どもの話を聞くことを大きな幹にして事業を進めてほしいと私は思っておりまして、この質問をさせていただきました。

 実際に、スクールソーシャルワーカー活用事業のどういう業務をするのかということは、11月に研修会をするということでしたが、ぜひ私が主張するこうした立場での検証も行っていただきたい
 特に、今回の補正の部分は、人を増やしたんじゃないんでしょう。勤務の時間を増やすと。その契約の内容で増額するわけでしょう。本来だったら人を増やすべきですよ。人が増えない限り、どうやって多くの人が学校に行けますか、子どもたちに向き合えますか。

 そういう意味では、そのスクールソーシャルワーカーにかかわった方々が、逆に、また業務の時間が長引いたということによって、後で日誌をつけるとか、いろんな業務が出てくるわけですから大変になる。そういうことではなくて、きちんと子どもの心と向き合える、そういう体制を取ってほしいということを希望して質問しておりますので、スクールソーシャルワーカーの活用事業の業務のあり方についての見解を再度求めます。

【玉島児童生徒支援室長】
 今、堀江県議から指摘をいただいたスクールソーシャルワーカー自身の業務のあり方については、今ご指摘いただいた点を十分踏まえて、該当の市町の教育委員会の担当者と連携を図りながら、そして効果の上がるような取り組みにしてまいりたいと考えております。