裏金問題の請願と中田県議の賛成討論

県庁「裏金」問題の徹底した全容解明を求める請願書

   請願人 民主県政をつくる会代表世話人 菅 政和    紹介議員 中田晋介

1.請願の要旨 
県議会に地方自治法第百条にもとづく調査委員会を設置して、県庁「裏金」問題の全容解明をはかり、知事をはじめとする関係者の責任の明確化と、再発防止策の確立をはかっていただくことを請願いたします。

2.請願の理由
 長崎県庁「裏金」問題に対して、県民は大きな驚きと憤りを持っています。外部調査委員会の努力はありますが、報告書が述べているように「十分とはいえない」ものです。この報告に納得している県民はほとんどいません。「裏金」問題の全容解明を求めています。
 「預け」の帳簿を開示した業者が5者、県の会計担当者で「預け」の帳簿を開示した者は若干名だといわれています。これでは県の会計担当者と納入業者が口裏を合わせて資料の提出を妨げている可能性も否定できません。また、知事が7年前に「裏金」の存在をつかみながら、事実上容認してきたことが今日の事態を生み出したのではないでしょうか。
 今年から住民税、国民健康保険税や介護保険税が大幅に引き上げられ、県民は苦労して税金を納めています。私たちが医療・福祉や教育をはじめ、県民の暮らしに関わる予算要求を行えば、県は「金がない」といって聞き入れてくれません。こうしたなかでの「裏金」問題だけに、「苦労して納めた税金が、こんな使われ方をしていたのか」「税金は納めたくない」など怒りの声が上がるのは当然です。
 私たちは、長崎県議会が県民から負託されている県政のチェック機関として、地方自治法百条に基づく法的権限を持つ調査委員会を設置し、「裏金」問題の全容解明と、知事をはじめとする関係者の責任の明確化、再発防止策の確立をはかっていただくことを請願いたします。

〖請願に賛成したのは日本共産党だけ。自民・公明・民主・社民の各党は反対して請願は不採択〗
中田晋介議員の請願紹介の討論

 請願第5号「県庁裏金問題の徹底した全容解明を求める請願書」紹介議員の中田晋介です。この請願は、県議会に地方自治法第百条に基づく調査委員会を設置して「預け」など県庁裏金問題の全容解明をはかり、知事をはじめとする関係者の責任を明らかにし、再発防止策の確立をはかるよう求めるものであります。ご審議の上、ぜひご採択いただきますようお願いいたします。
 外部調査委員会の報告書は「県の会計担当者と納入業者が口裏を合わせて資料の提出を妨げている可能性も否定できず、わずかの帳簿しか把握できなかったため内部調査、外部調査とも調査結果は必ずしも十分とはいえない。しかし、これ以上の調査は事実上困難である」と言っています。
 県民から見ても、今明らかになっている「県庁の59部署で3億3500万円の預けがあったのに、私費流用があったのは長崎土木事務所1ヶ所の209万9千円だけ、あとは全部公的流用だ。
私費流用していた者も政策企画課の課長補佐ひとりだけ」という調査結果は、全容解明には程遠く到底納得できるものではありません。
 外部調査委員会がいうように、内部調査や外部調査でこれ以上は無理、というのであれば、さらに解明を進めるには、より権限の強い県議会の百条調査しかありません。議会の百条調査の権限は強く、正当な理由がないのに出頭を拒否したり、証言を拒んだり、請求があった資料の提出に応じなければ、6ヶ月以下の禁固または10万円以下の罰金になります。宣誓しての証言で虚偽の陳述をすれば3ヶ月以上5年以下の禁固刑になります。
 こうした権限に基づく議会の百条調査の県下における経験は、今年はじめ対馬市議会が発注工事の談合入札妨害事件で設置して事件解明に当たった経験や、長崎市議会が1998年社会福祉法人マルコ会の架空入札による補助金不正受給事件の解明に当たった経験があります。マルコ会事件についての長崎市議会百条調査委員会は、約2ヶ月の間に13回の委員会を開催して、理事長はじめ4人の福祉法人役員、8人の建設業者代表、2人の銀行支店長の証言、提出を請求した130点以上の証拠資料の分析、市理事者の説明などにより「数々の法律、条例違反の事実が明らかになり、およそ事実の全貌が解明された」と報告されています。いずれも事件解明に力を発揮し、行政のチェック機関としての議会の責任を果たしています。
 「県議会が、裏金問題解明のために力を発揮してほしい」という県民の期待の声がたくさん寄せられています。強い法的権限を持った県議会百条調査委員会が設置されれば、必ず全容解明に向かって大きく前進できると確信し、議会としての責任を果たして県民の期待に応えるよう議員各位のご賛同をお願いいたします。
 なお本日請願団体より深町孝郎さんが出席しておりますので、直接請願の趣旨をお聞きくださいますようお願いして請願の紹介といたします。