NPT要請団に参加して
非核の政府を求める長崎県民の会 川口龍也さん(68歳)
 「増やすな被爆地」の決意を新たに
                        「しんぶん赤旗」2005/6/3
   
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 核兵器廃絶地球市民集会・長崎の実行委員会の要請団の一員として、NPT再検討会議への要請や傍聴、市民との交流、原爆展要請などに参加しました。
 大集会には、広島、長崎の両市長や谷口稜曄さん、下平作江さんらとともに最前列で行進、「原爆許すまじ」を歌い核兵器廃絶を唱和しながら会場に入りました。街頭でも「ノーモアナガサキ、ノーモアヒバクシャ」の英文チラシを市民に配り、あちこちで「あと一枚ほしい」と大きな反響を呼びました。
 大行進や大集会は、現地でも大きく報道されました。「平和と核兵器廃絶を」の世界の巨大な流れと、米国市民の平和を望む姿を目の当たりにして、「再検討会議がブッシュ政権の逆流・妨害で一時的な困難に直面しても、核兵器廃絶の力を押し戻すことはできない」と確信しました。
 長崎県内の市町村長・議長百二人の「いま、核兵器廃絶を」署名も、国連総会議場で、代表から議長に手渡されました。 長崎に帰ると新上五島町議会など四町の議長から「署名」が届いていました。ニューヨークの行動に呼応し、県内でもその波紋が広がっていることを感じました。
 アメリカから被爆国日本を見たとき、唯一の被爆国政府が国連の場で本気で核兵器廃絶を訴え、国際社会をリードするなら核兵器廃絶は決して遠くないと実感しました。生き残った被爆者の一人として、「政府の米国追随外交や核政策を根本から転換させ、長崎を最後の被爆地に」の決意を新たにしました。

*写真はウィルミントン大学のピースリソースセンターの館長とあいさつを交わす川口氏(右)