2002年8月10日(土)「しんぶん赤旗」

エジプト外務次官、マレーシア軍縮大使

市田書記局長が懇談

長崎


 長崎市の平和公園でおこなわれた平和式典に日本共産党を代表して参列した市田忠義書記局長は九日、エジプト外務省のマハムード・ムバラク外務次官、マレーシアのラジマ・フサイン軍縮大使とそれぞれ懇談しました。懇談には日本共産党の緒方靖夫国際局長・参院議員が同席しました。


政府とNGOがともに核兵器廃絶へ協力を

 エジプトのムバラク外務次官との懇談で市田書記局長は、同次官の原水爆禁止二〇〇二年世界大会への参加とそれを通しての大会成功への貢献に感謝の意を表明。これにたいし、ムバラク氏は世界大会に参加できたこと、また、この機会に日本共産党の書記局長と会うことができたのを喜んでいるとのべました。

 懇談のなかで両氏は、核兵器廃絶のために政府と非政府組織(NGO)が協力することの重要性を指摘。市田氏がムバラク大統領をはじめとするエジプト政府が、「新アジェンダ連合」の有力メンバー国として核兵器廃絶のために努力していることに触れると、ムバラク次官は、今後、その努力をいっそう強化したいと応じました。

 両氏は、「ともに力をあわせましょう」とお互いに握手をかわしました。

核兵器廃絶の運動に非同盟運動が大きく貢献

 マレーシアのフサイン大使は市田書記局長との懇談の冒頭、終わったばかりの平和式典について、厳粛な気持ちにさせられたと感想をのべました。市田氏は、前日訪問した長崎市の原爆資料館での経験を紹介。両氏はともに、広島と長崎の被爆の実相を世界に伝えることの大切さを指摘しました。

 市田氏は、フサイン大使がマレーシア政府を代表して原水爆禁止世界大会に参加するとともに、マハティール首相が大会にメッセージを寄せたことは核兵器廃絶に向けての各国政府とNGOの協力の発展を示し、平和運動への大きな支援になっているとのべました。フサイン大使は、NGOと各国政府はそれぞれの役割があるが、核兵器廃絶は共通の目標であり、協力を発展させることこそが目標を実現させる道だとのべました。

 市田氏はまた、マレーシアで来年二月に首脳会議を開く非同盟運動が、これまで核兵器廃絶の運動に大きな貢献をしてきたことにもふれ、二十一世紀の世界はアメリカなどの核保有国の思い通りになる世界ではないとの展望を語りました。

 フサイン大使は非同盟首脳会議の後、マレーシアが三年間の議長国に就任することを指摘、マレーシアの役割がさらに大きくなるとのべ、核兵器廃絶に向けたいっそうの努力を表明しました。