核兵器のない新しい時代をひらく
原水爆禁止2001年世界大会の成功を
 21世紀最初の原水爆禁止2001年世界大会は目前に迫りました。原水爆禁止国民平和大行進は、「核兵器なくそう」の声を響かせ、全国津々浦々に行進の網を広げながら、広島・長崎をめざして、一歩一歩進んでいます。

 半世紀にわたり、毎年開かれてきた原水爆禁止世界大会の歩みは、いま世界に、核兵器廃絶を求める大きな流れをうみだし、国際政治のなかでも新しい変化がつくりだされています。しかし、核兵器廃絶のためには、なお大きな努力が必要です。それだけに世界大会への期待は大きく、すでにアイルランド、マレーシアの政府関係者や、世界の有力な平和団体の代表などの参加が決まりつつあります。
 ことしの原水爆禁止世界大会の成功は、核兵器のない平和な21世紀のための、新たな出発点になるでしょう。

 ことしの世界大会は、
 第一に、昨年、核保有国も合意した「核兵器廃絶の約束」の実行を核保有国に迫っていくために、原水爆禁止運動や世界の反核運動と、非核国の政府や非核自治体などとの連帯と共同を発展させ、さらなる前進をつくりだす大会です。
 第二に、核兵器廃絶の約束や世界の流れに背をむけ、核・軍事態勢を強化する「ミサイル防衛」計画や小型核兵器開発をすすめる米ブッシュ政権の動きなどをやめさせ、核兵器廃絶の障害をとりのぞき、打開の方向を明らかにする大会です。

 第三に、日本政府が、被爆国であるにもかかわらず、アメリカの「核の傘」に依存し、核持ち込みの密約を結び、米軍基地の強化を進めるなど、世界の流れに逆行している状況をかえるため、草の根からの運動をいっそう前進させる大会です。

 第四に、「ノーモア・ヒロシマ・ナガサキ」の声を世界に広げてきた原爆被爆者、世界各地の核兵器開発の被害者との連帯を深め、核兵器廃絶の決意をいっそう大きくする大会です。

 大きな国際的共同をめざす原水爆禁止2001年世界大会の成功を支えるのは、私たち日本の運動が重要です。核兵器のない平和な21世紀をねがうすべての人びとに、世界大会への参加と支持をよびかけます。全国の地域・職場・学園で、世界と日本の明日を語り合い、平和行進や原爆展、署名や募金にとりくみながら、世界大会に代表をおくりましょう。世界大会にむかって、激動の情勢にふさわしい創意ある行動をひろげ、核兵器廃絶の声をさらに高めて、必ず成功させましょう。

2001年6月1日
原水爆禁止世界大会実行委員会第49回総会